国民年金は、日本に住んでいる20歳以上60歳未満の人はすべて加入
国民年金は、日本に住んでいる20歳以上60歳未満の人はすべて加入しています。
これは、日本の年金制度がみんなで支えあう制度をとっているためです。
みんなが加入するので、国民皆年金制度といわれています。
20歳になったら、日本年金機構というところから、国民年金加入のお知らせが送られてくる。
(厚生年金保険に加入している人は除く)
↑のお知らせとは別に、年金手帳が送られてくる。
※2022(令和4)年4月以降は、年金手帳が廃止されるので、代わりに「基礎年金番号通知書」が送られてくる。
加入する人の状態によって種類がかわる~被保険者の種類について
国民年金の被保険者の種類は3つ。
第1号被保険者,第2号被保険者,第3号被保険者といわれる。
「第○号被保険者」とういうのは、法律の条文の第○号に定義されているため。
被保険者の種類がどれになるかは、加入する人の状態によってどの種類になるか決められていて、選ぶことはできない。
※なお、上記の3つのほかにも、任意加入被保険者というものがあるが、ここでは、日本国内在住の20歳以上60歳未満の加入者について(いわゆる「強制加入者」)についての説明なので、任意加入被保険者については、別のところで説明することにします。
■第1号被保険者
20歳以上60歳未満の以下にあてはまる人
- 自営業者・農業者とその家族、学生、無職の人
- 第2号被保険者、第3号被保険者でない人
■第2号被保険者
国民年金の加入者のうち、民間会社員や公務員などの厚生年金、共済に加入している人。
⇒よって、厚生年金に加入してる人は、国民年金と厚生年金(または共済)に加入していることになります。
◆国民年金と厚生年金の関係について【準備中】
■第3号被保険者
国民年金の加入者のうち、厚生年金、共済組合に加入している第2号被保険者の配偶者で年収が一定金額※1未満で、一定の勤務条件等※2の人。
⇒2号被保険者に扶養されている、主婦・主夫(いわゆる、「社会保険上、扶養されている人」)
※1 2016(平成28)年9月までは、一律130万円未満であったが、2016(平成28)年10月から社会保険の適用範囲が順次拡大されていて、一定規模の企業に勤める従業員の配偶者は106万円未満になっている。
- 2016(平成28)年10月~ 従業員数501人以上の企業
- 2022(令和4)年10月~ 従業員101人以上の企業
- 2024(令和6)年10月~ 従業員51人以上の企業
※2 上記※1の企業規模で、以下のすべてにあてはまる場合は、社会保険の加入対象になる。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 月額賃金が88,000円以上
- 2ケ月を超える雇用見込みがある
- 学生ではない
★重要★就職・退職、結婚等で区分が変わるときは、届出が必要
就職のときは、会社が手続きしてくれるので、特に問題ないかと思いますが、退職の時は、注意が必要です。
再就職がすぐに決まっていれば、次の就職先の会社が手続きしてくれますが、そうでないときは、誰もやってくれないので、自分自身で手続きをしないといけません。
(社労士に依頼することもできますが、コストがかかりますので、現実的ではないです)
結婚されて専業主婦(主夫)になられるときも、要注意です。第3号被保険者(もしくは、第1号被保険者)への切り替えの届出をしておかないと、最悪の場合、将来の年金がもらえないなどということが発生する場合があります。
いずれにせよ、人生のイベントで、被保険者の区分が変わるときは、十分にご注意ください。
被保険者の種類それぞれの違いについて
では、第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者で、何が違うのかについてです。
実際のところ、国民年金に加入しても被保険者の種類を選べるわけではないので、どうでもいいことかもしれませんが、純粋になぜ違うのかについて、知りたい方は続けてください。違いなんてどうでもいい、という方は、次の記事へお進みください。
違いが生まれた背景は、国民年金の成り立ちによるのですが、そのあたりの詳細は、↓の記事をご参照ください。
- オフィス・スマート~社会保険労務士事務所のホームページ (sr-smaht.com)
つまり、それまであった制度を不利益の出ないように整理し,まとめていく中で、できたものなのです。
■保険料の納付方法の違い
第1号被保険者は、自分自身で保険料を納付する必要があります。
給付の上乗せとして、付加保険料を納付することができます。
保険料は、1か月16,610円(2021(令和3)年度の金額)
前納割引制度、クレジットカード払いなども使えるようです。
保険料・納付方法などについてはコチラ▼
第2号被保険者は、給料等からの天引きで、会社等が厚生年金保険料(保険料は、会社等と折半)として納付します。
厚生年金、共済から国民年金に「拠出金」という形でまとめて支払われます。
第3号被保険者は、保険料の納付は不要。→第2号被保険者に「扶養」されているという考え方になっており、厚生年金,共済から「拠出金」という形で国民年金に支払われています。
■保険給付の違い
第1号被保険者は、高齢・障害になったとき、死亡したときに、国民年金から支給されます。
第2号被保険者は、上記の国民年金の給付のほか、厚生年金や共済から上乗せの支給があります。
第3号被保険者は、第1号被保険者と同じ。
国民年金で見る限り、被保険者の種類による給付の差はありません。
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国民年金は、日本国内に居住する20歳以上60歳未満の人は、加入義務となっています。
手続きモレや保険料の不払いがあったりすると、充分な支援を受けられなくなる場合があります。
制度をよく知り、上手く活用していきましょう!
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1st Upload 2022.02.12 No.5706
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