国際疾病分類『ICD』とは?


『ICD』は医療機関で使われるコードですが、患者として病院や診療所等の医療機関を受診してもほとんど目にすることはないと思います。

見出しの通り、『ICD』は『国際疾病分類(International Classification of Diseases)』のことです。正式名称はもっと長くて、『死亡及び疾病に関する情報を把握するための分類方法(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems)』と言われ、WHO(世界保健機関)が作成しています。

ICDは、世界保健機関憲章に定められている「各加盟国は、保健総会が決定した方法によって、統計的及び疫学的報告を提出しなければならない。(第64条)」に基づき制定されています。

もともと、死亡時の死因記録の分類からスタートし、その後、疾病診断に拡大され、様々な国や地域から様々な時点で集計された死亡や疾病のデータの体系的な記録・分析、解釈及び比較を行うことを目的としており、これらのデータ保存や回収、分析を容易にするために、疾病の診断及びその他の保健問題を「S32.0」(腰椎骨折)や「F0」(アルツハイマー病型認知症)といった、言葉から英数字コードに翻訳するために使用されています。

1900年に第1版が制定され、2023年時点では2019年に制定された第11版(ICD-11)が最新となっています(ICD-11の国際的発効は2022年)。

厚生労働省HPには、ひとつ前のICD-10(2013年版)が掲載されています↓

疾病、傷害及び死因の統計分類提要 ICD-10(2013 年版)準拠 第2巻 Instruction manual(総論)厚生労働省大臣官房統計情報部(厚生労働省HP)【別ウィンドウが開きます】
https://www.mhlw.go.jp/toukei/sippei/dl/instruction_all.pdf

なお、WHOのICD-11のサイト(英語ページ)は↓

ICD-11(世界保健機構HP)【別ウィンドウが開きます】
https://icd.who.int/en

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