毎年,誕生日の月に日本年金機構からハガキ(ときには封筒)が送られてきます。
書面には「ねんきん定期便」と書かれています。いったい何なのでしょうか?
中身を開けてみると,(内容は受けとる本人の年齢にもよりますが)「保険料納付額」「月別状況(直近13月)」「年金加入期間」「見込みの年金額」などが記載されています。
さらに35歳,45歳,59歳の時にはより詳しい内容の封書タイプのものが送付されてきます。
内容は,こちらも受け取る本人の年齢によりますが,上記に加え,「年金加入履歴」「全期間の月別状況」が記載されています。
日本では基本的に20歳から60歳まで強制的に年金制度に加入することとなる(国民皆年金制度)。
では,その加入した年金がどのように記録され,どのくらい支払われる見込みなのか?
それを確認することができるのが,「ねんきん定期便」です。
■「ねんきん定期便」の見方とチェックすべきポイント
■ねんきん定期便の見方(ハガキタイプ) ~2023(令和5)年度5月以降送付版
ハガキタイプのものは年齢等によって、以下の3区分になっています。
(それぞれの年齢区分をクリックすると,見方のページが表示されます。)
■特に確認しておいた方がいいポイント
すべての区分に言えることですが,ご自身の加入実績がきちんと記録されているかを確認することがポイントです。(←これがねんきん定期便の存在理由のひとつ)
チェックするポイント(全世代共通):
◆「最近の月別状況」欄
・「国民年金(第1号・第3号)納付状況」
自営業やフリーランス,専業主婦の方は,支払った保険料の区分がきちんと表示されているかを確認。(もらえる年金の計算や年金額に影響を受けます)
・「厚生年金 加入区分」「標準報酬月額」「標準賞与額」「保険料納付額」
会社等で勤務されている方は,加入区分が正しく表示されているか,標準報酬月額や標準賞与額,保険料納付額が正しく表示されているか給与明細等を参考に確認。
◎「標準報酬月額」「標準賞与額」とは?
◎給与明細のミカタ
・50歳未満の場合
50歳未満の場合は上記のほか,「2.これまでの年金加入期間」ぐらいでしょうか。
チェックするポイント(50歳未満の場合):
◆「2.これまでの年金加入期間」欄
・「受給資格期間」
年金を受け取るためには原則「受給資格期間」120月以上必要となります。
120月に達していない場合でも,50歳未満の場合でしたらこの先きちんと加入を続けていれば60歳までに120月を達成することが可能です。
・「3.これまでの加入実績に応じた年金額」欄は,今後の加入状況等で変動する可能性がありますので,参考程度でいいでしょう。
チェックするポイント(50歳以上の場合):
50歳以上の場合,そろそろ老後の生活をどうしていくか考えはじめる時期になります。
◆「3.これまでの年金加入期間」欄
・「受給資格期間」
年金を受け取るためには原則「受給資格期間」120月以上必要となります。
国民年金の加入は基本60歳までですので,50歳以上の時点で「受給資格期間」が「ゼロ」の場合は厳しいです(滅多にないですが)。⇒救済措置が設けられていますので,お近くの社労士か年金事務所等にご相談ください。
◆「70歳・75歳まで遅らせた場合の老齢年金の見込額」
ご自身のおかれている環境や老後の生活をどうしていくかによって判断が変わります。どの時点で開始すればどれだけ年金受給できるのか?などの相談は,お近くの年金に詳しい社労士か年金事務所等にご相談ください。
◆「3.老齢年金の種類と見込額(年額)」欄
ご自身の年齢に応じた年金受給見込み額が表示されています。あくまでも「見込額」ですので,今後変動する場合があります。特に60歳以降で厚生年金に加入して働いている場合は,変動する可能性が大きいです。
年金受給者の場合
年金を受給しながら厚生年金に加入して働いている場合は,他の世代同様に「最近の月別状況」欄と「2.これまでの年金加入期間」欄は実績に沿っているか要確認です。
■ねんきん定期便の見方(封書タイプ) ~2023(令和5)年度5月以降送付版
封書タイプのものは年齢等によって、以下の3区分になっています。(それぞれの年齢区分をクリックすると,見方のページが表示されます。)
チェックするポイント(全世代共通):
節目となる年齢時には,全期間の加入歴や月別状況が記載されていますので,ご自身の実績が正しく反映されているか確認しておく必要があります。
ハガキ対応の項目に加え,「これまでの『年金加入履歴』」と「これまでの厚生年金保険における標準報酬月額などの月別状況」は,実績どおりに記載されているか確認。
59歳の方は,年金受給開始前ですので,より詳細に記載内容を確認しておく必要があります。
年金受給者の方は,ハガキタイプのときと同様に,年金を受給しながら厚生年金に加入して働いている場合などのときは実績どおりに記載されているかの確認が必要です。
訂正等が必要な場合は
最寄りの年金事務所・街角連絡先へ連絡を。
◆全国の相談・手続き窓口(日本年金機構HP)【別ウィンドウが開きます】
https://www.nenkin.go.jp/section/soudan/
◎年金記録の確認方法と訂正手続き
◎社会保険に関する相談って,どこにすればいいの?
◆ねんきんネット | 日本年金機構HP【別ウィンドウが開きます】
https://www.nenkin.go.jp/n_net/
KeyWord #ねんきん定期便 #チェックポイント #ねんきん定期便の見方
#社労士 #社会保険労務士 #労務士 #労働 #労務 #人事 #年金 #社会保険 #安心 #どうしたらいい #相談 #障害年金
#京都府 #八幡市 #京都南部 #大阪府 #枚方市 #オフィススマート #京阪くずは男山社労士事務所
※あらかじめご承知おきください※
このblog記事の内容は,執筆時の法令等に基づいて記載しています。執筆時以降の法令改正等により,適用が変更となる場合があります。
記事執筆にあたり,正確な記述に努めていますが,当該記事内容に対して何らかの保証をするものではなく,内容や事例に基づくいかなる運用結果に関しても一切の責任は負いません。
また,給付金・補助金等は,支給要件や申請期間等条件を満たす必要があり,100%受けられるものではなく,もらえない場合もあります。