速報!「年収の壁」対応策が公表されました!


岸田総理大臣が9月25日夜に表明した『年収の壁・支援強化パッケージ』の内容が9月27日付けで厚生労働省HPに公表されました。

専業主婦等がパートタイムとして働くとき,収入がある一定以上の額を超えると社会保険に加入しなくてはならなくなります。

社会保険の加入によって,保険料を支払わなければならなくなり,そのため手取り額が減ってしまう,ということがあります。

社会保険に加入しなくてもいい収入の限度額が,いわゆる「年収の壁」です。

「年収の壁」を超えると手取りが減ってしまう,ということです。

※実際には一定以上の収入があれば,保険料を支払っても手取りを増やすことができます。決して「社会保険に加入すると必ず手取りが減る」というわけではありません。

収入は,ごく簡単にいうと,「時間給等×働く時間」で決まります。

最低賃金の上昇等により,時間給等が上昇するならば,働く時間を短くすれば,社会保険に加入しなくてもいい収入額を維持することができます。こういった方法で社会保険の加入回避を図るケースは多く見られます。

働く時間を短くすることは,社会経済にとっては,マイナス要因です。

昨今の少子高齢による,働き手不足がさらに社会経済へ追い打ちをかけています。

働き手が減少することで,企業の業績は低迷し,業績悪化を避けるために,企業はコスト削減(人件費の抑制)を講じざるを得なくなります。

しかしながら,最低賃金の上昇政策が国によって推し進められているため,賃金は上げないといけない。そのことがさらに労働時間の短縮による働き手の不足→企業号席の悪化につながっていきます。

この問題を解消するためには,どうすればいいのでしょうか?

「社会保険加入となる収入のラインを上げる」という方法が考えられますが,最近の「社会保険の適用範囲拡大」政策と矛盾しますし,増大する社会保障費の調達先を探さなくてはなりません。

結局,現状の基本的なルールを維持しながら,当面は補助金等の支援策で対処しないといけないということになります。

「年収の壁」による,収入の手取額減少を回避し,かつ,労働時間を増やすことがしやすい環境づくりを目指し,「年収の壁・支援強化パッケージ」が策定されました。

■「年収の壁」への当面の対応策(「年収の壁・支援強化パッケージ」)の骨子

  • 106万円の壁への対応:手取り収入を減らさないための取組をする企業に対しての支援
  • 130万円の壁への対応:一時的な収入上昇があっても,引き続き被扶養者でいられる仕組みづくり
  • 配偶者手当への対応:企業等の配偶者手当見直しのための資料作成・公表

※当サイトでも上記の内容分析を進め,案内ができるように準備を進めています。

◆年収の壁・支援強化パッケージ リーフレット (厚生労働省HP)【別ウィンドウが開きます】
https://www.mhlw.go.jp/content/12500000/001150837.pdf

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